『なぜ人は太るのだろうか!?』 〜真面目に考えてみた!〜
ダイエットを宣言してから1週間が経つ。
もうそろそろ本気で痩せなければ!
『何故人は太るのだろうか?』
痩せる方法を探す前に、その理由を見つけ出さなければならない。
『何故人は太るのだろうか?』
それは、
『人は何故生まれてきて、どこにいくだろうか?』
そんな哲学的な難問だ。
『好きな人に何故チューをしたくなるの?』
と子供に聞かれても答えられないように、
『人は何故太るのだろうか?』
に答えることは出来ない。
太る理由が分からなければ、
痩せる方法は見つからないのだ!
この人類最大の謎に頭が煮詰まってきた頃、
冷蔵庫から出しておいたスーパーカップがちょうどいい感じに溶けてきた。
冷蔵庫から出して直ぐのアイスクリームはカチカチに凍っていてスプーンを受け付けてくれない。
そう僕が今抱えている『何故人は太るのだろうか?』という難問に全く手がつけることが出来ないように。
アイスクリームが口の中で溶けて、僕の胃の中で消化されていくように、
この難問も解けて消えてしまえばいいのに。
答えの出ないままに淡々と過ぎていく時間。
減っていくスーパーカップ。
彼女は寝ている。
『何故僕は太ってしまったのだろうか?』
答えは見つからない。
額から汗が流れて落ちる。
頭を使い過ぎてオーバーヒートしてるようだ。
それを一口一口アイスで冷やす。
彼女は寝ている。
この難問にじっくり取り掛かるのも、スーパーカップを食べるのも今しかない。
僕は立ち仕事をしていてる!
しかも割と肉体労働だ!
デスクワークの人のより身体を動かしている!
消費カロリーも多いはずだ。
『何故僕は太ってしまったのだろうか?』
スーパーカップは甘いが、この問題は甘くない!
神はこんな難問を出して、我々人類を試しているのだろうか?
『何故人は太るのだろうか?』
この問いの答えの糸口が全く掴めない。
匙を投げて諦めそうになる。
しかし、僕は絶対にスプーンを投げ出したりしない!
そうスーパーカップはまだ半分も残ってる!
諦めてたまるものか!
神は乗り越えられない試練は用意しない!
僕にも食べ切れないスーパーカップなどはない!
僕は運動もしてる!
日常的によく歩くほうだ!
お酒も控えてる!
なのに何故太るのだろうか!?
焦る僕、すすむスーパーカップ!
スーパーカップの最後の一口を食べ終わる時、
不思議と僕の心は落ちついていた。
『何故人は太るのだろうか?』
この難問に答えなど必要ない。
正しい答えより大切なものが人生にはある。
『何故人は太るのだろうか?』の答えなど僕は知らない。
だけど、僕は知っている。
スーパーカップは一つ380kカロリーだと。
そのカロリーを消費するのに5kmほど走らなければいけないことを。
【彼女にバレないようにスーパーカップのゴミをゴミ箱の奥底に封印しますか?】
▶︎はい
いいえ
To be continued